2025年5月下旬、Google社より動画生成AIの最新モデル「Veo3(ヴェオスリー)」がリリースされました。Veo3のリリース動画を見て衝撃を受けた方も多いでしょう。
Veo3って使えるの?
Veo3を使ってみたい
Soraとの違いは?
この記事を読むことで、上記のような疑問やニーズが解決します。
Veo3はGoogleの有料AIプラン「Google AI Pro」以上に加入している方は誰でも利用できます。価格は月額2,900円で初月はなんと無料のため、気になる方は登録してみてください。
こんにちは、シントビ管理人のなかむーです。
動画生成AIは他にも複数利用したことがありますが、Veo3のクオリティーには驚きました。
今回も文系目線でわかりやすく解説していきます。
この記事を読むことで以下のことがわかります。
- Veo3の特徴
- Veo3の使い方
- Veo3とSoraの違い
動画生成を試してみたい方、Veo3について知りたいという方は、ぜひ参考にしてください。
Googleの動画生成AI「Veo3」とは?

「Veo3(ヴェオスリー)」は、検索エンジンやYouTubeでおなじみのGoogleが開発した、最新の動画生成AIです。あなたが入力した文章(プロンプト)や画像をもとに、高品質な動画を作り出してくれます。
先日リリースされた「Veo3で生成された動画」がこちらです。
驚きのクオリティーですね。
これまで動画制作には、専門的な知識や高価な機材、そして多くの時間が必要でした。しかしVeo3を使えば、「夕日に照らされた海岸を走る犬」や「未来都市を飛ぶドローンからの空撮映像」といった、頭の中に思い描いたイメージを言葉にするだけで、誰でも簡単に動画クリエイターになることができます。
Veo3のここがスゴい!4つの特徴
Veo3が特に優れている特徴を見てみましょう。
- 1分以上の長尺・高画質な動画を生成可能
多くの動画生成AIが数十秒程度の短い動画しか作れなかったのに対し、Veo3は1080pという高画質で、1分を超える長さの動画を一度に生成できます。これにより、短いクリップだけでなく、より物語性のあるコンテンツ制作も可能になります。 - まるで映画監督!専門的な指示も理解
Veo3は、単に文章の内容を映像化するだけではありません。「タイムラプス(早送り動画)」や「ドローンからの空撮」といった、映画やテレビで使われるような専門的な撮影テクニックを指示する言葉も理解し、それを動画に反映させることができます。これにより、よりクリエイティブで本格的な映像表現が可能になります。 - 動画の一貫性が高い
生成された動画の中で、人や物、背景などが途中で不自然に変化することなく、一貫性を保ったまま表現されるのもVeo3の大きな特徴です。これにより、視聴者は違和感なく動画の世界に没入できます。 - 音楽や音声も同時に自動生成
他の動画生成AIとの大きな違いは、映像にマッチした音楽や効果音、音声が自動で生成され、一つの完成されたコンテンツとして出力される点です。
ただし、上記はあくまでVeo3のポテンシャルの話で、Gemini上では8秒の動画生成が限界のようです。
Veo3は、私たちのアイデアを簡単に映像化してくれる、まさに次世代のツールです。専門家でなくても、誰もが映像制作を楽しめる未来は、もうすぐそこまで来ていますね。
- テキストや画像から8秒の動画を生成
- 生成回数:Proプランは10回/月、Ultraは上限なし
※無料トライアル期間は3回/日

Googleの動画生成AI「Veo3」の使い方解説

早速、Gemini上での使い方を解説します。とはいえ、Gemini上で使う場合、使い方は非常に簡単で、チャット入力欄にある「動画」をクリックしてオンにし、プロンプト(動画の概要)を入力するのみです。

今回は以下のようなプロンプトをAIに作成してもらいました。英語の方がよく読解してくれそうな気がするので、英語のまま入力します。
A sunny afternoon in modern Tokyo. Suddenly, a samurai in full armor walks confidently through Shibuya Crossing, holding a smartphone and taking selfies. Passersby barely notice, some wave at him casually. He enters a convenience store, browses energy drinks, and pays with contactless payment. Cut to him riding a subway train, calmly scrolling social media. The city blends the old and the new, without any surprise.
送信すると、動画の生成が開始されます。現時点では動画の尺は8秒で、動画の生成には3〜5分程度要します。

動画が生成されました。動画をクリックすると再生されます。

こちらがダウンロードした動画です。(音楽あり)
非常にクオリティーが高いですね。脇役の人たちも破綻していません。実在する人のようです。
ただし、日本語の表記はうまくできていませんね。画像生成のときにもそうでしたが、GoogleのAIは意外と日本語の生成に弱いです。
続いて、ファンタジー系の動画を作成してみましょう。プロンプトは以下です。
In a softly lit child’s bedroom at night, a group of plush toys suddenly come to life. They gently hop off the bed, form a parade, and march toward the window. A glowing staircase made of stardust appears outside, leading up into the night sky. The toys ascend joyfully, one by one, until they reach the moon. There, they dance and play in a glowing lunar meadow under the stars. The scene is dreamy, magical, and gently animated.
生成された動画がこちらです。
こちらもクオリティーが非常に高いです。動画にあった音楽も設定してくれました。
これまであえて英語のプロンプトを入力しましたが、日本語だとどうでしょう。プロンプトはこちらです。
夕陽に包まれた日本の田舎町。制服姿の高校生の少年が、セミの声を聞きながら田んぼ道を歩いている。ふと空を見上げると、光を放つ列車が空に浮かび、ゆっくりと山の向こうへ向かっている。彼は「なんだあれ?」とつぶやき、鞄を落とし、その列車を追って走り出す。風に揺れる草、長回しの映像、レンズフレア。現実の中に差し込む、儚く幻想的なワンシーン。
いくつか気になる点はありましたが、日本語でも問題ないことがわかりました。(電車と反対方向に走る、カバンの落ち方が不自然など)
声も出してくれましたね。ただ、日本語ではなく英語になっていました。
他の方の動画を見てみると、日本語でも発話ができているようでした。明確に”日本語で「◯◯」と言っている”のようにしないとダメなのかもしれません。

Veo3とSoraはどちらが優秀?

動画生成AIといえば、OpenAI社の「Sora(ソラ)」も有名です。そこで、Veo3とSoraのどちらがより優秀かを検証してみましょう。
先ほど2つ目に作成した、ファンタジー動画をSoraでも作成してみました。見比べてみます。
Soraでもクオリティーの高い動画が生成されました。ただ個人的には、Veo3の方がクオリティーが高いと感じましたが、あなたはどう思いますか?
試した結果を元に、2025年6月時点でのVeo3とSoraとの違いを私目線で表にします。
なお、今回はそれぞれGoogle AI Proプランと、ChatGPT Proプランで利用しての比較となります。
Veo3 | Sora | |
---|---|---|
クオリティー | 高 | 中 |
音楽 | ◯ | ー |
音声 | ◯ | ー |
生成時間 | 遅い | 早い |
生成可能回数 | 少ない | 多い |
今回の感想として、コンテンツのクオリティーはVeo3の方に軍配があがりました。
なお、今回はGemini上でVeo3を利用しましたが、Googleは「Flow」と呼ばれるAI映像制作ツールを提供しています。Soraのように動画の細かい設定もできますので、別の機会に紹介したいと思います。
現在、Gemini上では長尺の動画を生成できませんが、今後のリリースに期待です。
HP上に載せる動画やSNSのショート動画などは、Veo3で十分かもしれませんね。
ちなみに評価の高い動画生成AI「Kling(クリング)」で生成した動画がこちらです。周りの脇役の人を見ると、Veo3の質の高さが伺えます。

Googleの動画生成AI「Veo3」は商用利用可能?

結論、商用利用可能です。ただし、以下の点には気を付けてください。
- 他人の著作物や商標、ロゴなどを無断で使用しない
例:ポケモンの動画を作る、コーラのロゴを使用する - 肖像権の侵害をしない
例:有名人A氏の画像から動画を生成する
画像生成AI、動画生成AIの進化に伴い、ディープフェイクが問題視されています。これらは法律違反になるため、絶対に止めましょう。
なお、Veo3で生成した動画には目には見えない透かし「SynthID」が入っており、生成AIで作成されたコンテンツだとわかるようになっています。

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Googleの動画生成AI「Veo3」で動画生成を始めよう
この記事ではGemini上で動画生成できるAI「Veo3」について、特徴や使い方、Soraとの比較などを紹介しました。
動画生成は数秒も経つと破綻していくものが多かったのですが、高いクオリティーが8秒も続く点が驚きでした。Veo3のポテンシャルとしては1分まで生成できるそうなので、早く長尺動画を生成してみたいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!