とてもクオリティーの高い画像を作り出すことができる画像生成AI。2022年に話題になってから多くのサービスが誕生し、また社会にも浸透し始めてきました。
画像生成AIってどんなもの?
私たちにどんな影響があるの?
わかりやすく知りたい!
この記事を読むことで、上記のような悩みや疑問が解決します。
最新テクノロジーは難しい用語が多く、ITに疎い、文系出身という方にとっては、取っ付きづらいですよね。
こんにちは、シントビ管理人のアキラです。
私は文系出身で、5年前にIT業界に転職し四苦八苦しながら学んできました。
知識ゼロのところから培ってきたので、ITが苦手な方の気持ちがとてもよくわかります。
画像生成AIは革命的かつ夢のようなツールであり、あなたの新しい世界を切り開く可能性があります。
この記事を読んでいただくことで、画像生成AIの基礎知識や2023年現在の利用され方、初心者にオススメの画像生成AIツールについて知ることができます。
画像生成AIを趣味や仕事で活かす、時間がかかっていた作業を画像生成AIで大幅に削減する、といった未来の第一歩になることでしょう。
ぜひ最後までご覧ください。
画像生成AIが切り開くアートの新しい世界
近年、人工知能 (AI) は多くの産業に革新をもたらしており、特にクリエイティブな分野においてその可能性が広がっています。
中でも画像生成AIは、私たちのアート作成のアプローチを根本的に変える力を持っています。この新しい技術の登場により、誰でも簡単にかつ効率的に、美しい画像やイラストを作成することが可能になりました。
画像生成AIは、入力されたテキストをもとに、新しい画像を生成したり、既存の画像を改良・加工したりすることができます。
今までは画像素材や写真素材が欲しい時、イラストレーターや写真家に制作や撮影を依頼していました。
しかし、イラストの勉強も写真撮影の勉強もしていない私やあなたでも、テキストを入力するだけで、高クオリティーのイラストや写真を作り出すことが可能です。
一枚のイラストをお見せします。
大きく青い月と大きな桜の木のコントラストがステキではありませんか?
こちらのイラストは私が画像生成AIを使用して作成しました。当然私は絵やイラストの勉強をしたことはありません。このように誰でも簡単に高品質な画像が作成できます。
よく「画像生成AIでイラストレーターや写真家の仕事が奪われる」と言われますが、半分正解で半分誤りだと思います。
すでに時代はAIと共存する方向に進んでおり、クリエイターの中にはこの生成AIの助けを借りて、自身の新しいアートのスタイルや表現方法を探求し、これまでにない独自のクリエイティブな作品を生み出しています。
流れに逆らうのではなく、活かす方向に進むのが良さそうですね。
さて、この技術は「今までアートを作ってみたかったけど、自分には才能がないから」と諦めていた方にとっては、その想いを発揮するチャンスになります。画像生成AIを利用することで、自分だけのオリジナルアートを作成する喜びが体験できることでしょう。
この画像生成AIという新しい技術は、私たちの創造力に無限の可能性を提供してくれます。
この記事を通じて、画像生成AIの基本的な概念とその魅力について理解し、実際に画像生成AIを利用してみたいと思っていただければ幸いです。
入力するテキストのことを「プロンプト(prompt)」と呼びます。
promptの直訳は、「促す」「刺激する」です。
どのように画像が生成されているの?
画像生成AIがすごいのはわかったけど、なぜ様々な画像を作りだせるの?
詳しい技術の解説は別の記事で行うとして、画像が生成されるプロセスを簡単に紹介します。
画像が生成されるまでのプロセス
画像生成AIは画像データを大量に学習し、その学習結果を基に新しい画像を生成しています。
画像生成AIのサービス利用には、大きく3のフェーズがあります。
- 学習フェーズ:開発元が実施
- 画像生成AIは最初に大量の画像データを学習します。
この学習プロセスで、AIは画像の特徴やパターンを把握し、どのように色や形が組み合わさっているのかを理解します。
- 画像生成AIは最初に大量の画像データを学習します。
- 生成フェーズ:利用者が実施
- 指示や条件に基づいて、画像を生成します。
- 評価フェーズ:利用者が実施
- 生成された画像を評価します、また必要に応じて修正を指示します。
AIは評価によって、生成された画像が目的に適しているかどうかを確認し、調整します。
- 生成された画像を評価します、また必要に応じて修正を指示します。
学習フェーズでは開発元が膨大な数の画像データをAIに学習させています。
ここで画像データとして学習されていない場合には、プロンプトを認識できず画像に反映されません。
Midjourneyという画像生成AIで「yokohama」と入れると次のような画像が生成されました。
港感は出ていますが、ランドマークタワーやコスモロック21などは見当たりませんね。当然、「うちの猫のタマ」と入れても猫は生成されますが、「タマ」という猫は生成されません。
画像生成の特徴その1:プロンプトには強弱がある
指示するテキストのことをプロンプトと言いますが、プロンプトには強弱があります。また強弱をつけることができます。
Midjourneyという画像生成AIサービスでは、一般的には語順が先のものから強く反映され、後ろにいくにつれ弱くなっていくと言われています。(サービスによって差があります)
まず例1の画像をご覧ください。
例1:浮世絵+サーファー
浮世絵の時代感が強いせいか、サーファーは全く反映されていません。
例2:浮世絵+サーファー ※サーファーのプロンプトを強くした
今度は浮世絵にサーファーが反映されました。
このようにプロンプトには強弱が存在し、その強弱をある程度コントロールすることが可能です。
画像生成の特徴その2:生成される画像は正確とは限らない
次の画像はペガサスを作成したものですが、何か変ではありませんか?
足が5本もありますね苦笑
指の数が多い、頭が2つあるという画像はざらにあります。またプロンプトに入れていても表現されない、ということが頻繁に発生します。
うまく表現されるように調整しながら、思い通りの絵を作るというのが醍醐味ですね。
プロンプトを調整して最適化していくことを「プロンプトエンジニアリング」と呼びます。
画像生成の特徴その3:同じ画像は生成されない
最後は画像生成AIの面白い特徴です。
それは同じプロンプトを入れても同じ画像は生成されないことです。
※なぜそうなるのか、という話は今回割愛します。
似せたり、寄せたりはできますが、全く同じ画像は作れません。これは同じ画像生成AIサービスを使用していても同様です。
この毎回違った画像が生成される点は、面白さでもあるし、同時にクリエイターを悩ませている点でもあります。
画像生成AIでキャラクターを作っても、毎回微妙に異なってしまいますからね。
このブログで使用しているイラストは画像生成AI「Midjourney」で作成していますが、このように髪飾りなどが異なっているのはそのためです。
いずれこのような点も改善されるでしょう。
現段階としては、このランダム性を楽しみましょう。
画像生成AIをどのように使う?
面白そう!どんな活用のされ方があるの?
画像生成AIは、イラストやデザイン、広告制作、ゲーム開発、映画や動画制作など、多くのクリエイティブな分野で利用され始めています。
生成AIが使われている事例
海外のデジタルアートの展覧会では、画像生成AIが作ったアート作品が、人間のクリエイターの作品を抑えて1位をとりました。
引用元はこちら。
これだけクオリティーの高い作品がものの数秒で生成されてしまうのですから、魔法と言っても過言ではないでしょう。
また日本では先日、伊藤園の商品「お〜いお茶」のCMにAIタレントが起用され、区別がつかないと話題になりました。
これから様々な場面でAIが使われていくことは間違いありませんが、消費者・視聴者はもうその区別がつかないようになってしまうでしょうね。
私たちはどのように活用できるのか?
画像生成AIの具体的な使用例を紹介していきます。
イラストとアートの作成
画像生成AIを活用することで、手軽に高品質なイラストやアートを作成することができます。
作成したイラストやアート作品を販売することで収益を得ることが可能です。また作成したイラストや画像をもとに、グッズを制作して販売をすることもできます。
販売など商用利用する際には、商用利用可能であることを確認してください。詳しくは別の記事で解説します。
広告とマーケティング
画像生成AIは、魅力的で効果的なビジュアルコンテンツを迅速に作成できます。今まではイラストレーターや写真家に依頼していたような画像素材も、自分達で安価に迅速に用意することができるようになるでしょう。
これにより広告キャンペーンやソーシャルメディアの投稿、Webサイト運営をより強化することに役立ちます。
運用コストの削減効果は見逃せないね。
ゲームとエンターテイメント
ゲームの背景やキャラクターのデザイン、さらには動画や映画の特殊効果の作成にも画像生成AIを利用することができます。
アニメの背景制作にも実際に使われ始めています。
2023年にNetflixが公開したアニメ「犬と少年」では背景が全て画像生成AIで作られており、賛否両論が巻き起こりました。
商品やパッケージのデザイン
新しい製品のコンセプトデザインやパッケージデザインを迅速かつ効果的に作成するのに役立ちます。
また大量のアイディア出しをする際にも活用できます。
さきほどの伊藤園は、パッケージデザインに生成AIを使用している「お~いお茶」の一部商品を2023年9月4日から販売しています。
ビジネス書や小説の挿絵
今までビジネス書や小説は文字が大半でした。イラストを挿入するには、とてもコストがかかるためです。今後は画像生成AIで手軽にイラストを作成できるため、多くの挿絵が挿入されるかもしれません。
作者が伝えたかったニュアンスなどがより読者に伝わるかもしれませんね。
小説は想像することも楽しいから、今のままでもいいかもしれない。
児童文学などと相性が良さそう。
これらの利用シーンは、あくまで一部分です。画像生成AIは多様な分野で価値を提供できる可能性を秘めています。
この技術を使いこなせるかどうかは、今後の私たちの生活や仕事において、とても重要になるかもしれませんね。
【共通】初めてでも安心!画像生成AIの基本的な使い方
画像生成AIは、非常に使いやすいものが多く、基本的なパソコン操作ができれば誰でも簡単に利用することができます。
ここでは、画像生成AIを利用する際の一般的な手順と、初心者にお勧めの画像生成AIツールを紹介します。
- アカウント作成とログイン
- まず選んだ画像生成AIのプラットフォームにアカウントを作成し、ログインします。
- テーマや条件の設定
- 生成したい画像のテーマや条件を指示します。
多少のお作法の違いはあれど、多くの画像生成AIではテキストを入力することで行えます。
- 生成したい画像のテーマや条件を指示します。
- 画像の生成
- プロンプトの入力が完了したら、「生成」ボタンをクリックして画像を生成します。
大体数秒〜数十秒でAIが生成した画像が表示されます。
- プロンプトの入力が完了したら、「生成」ボタンをクリックして画像を生成します。
- 必要に応じて修正
- 生成された画像が理想と異なる場合、設定を変更して再度生成するか、または手動で画像を編集します。
- 画像の保存
- 満足できる画像が得られたら、それを保存します。
以上です。とても簡単ですよね。
一部Discordと呼ばれるチャットツールを使用したり、PC環境を用意する製品もありますが、従来のイラスト制作ツールや写真加工ツールに比べれば、とても容易です。
初心者向けの画像生成AIツール3選
昨今は画像生成AIが多数リリースされています。まずは気軽に始めたいという方向けに3つピックアップして紹介します。
とにかく手軽に始めたいなら「DALL•E3」(ダリスリー)
「DALL•E3」はあの「ChatGPT(チャットジーピーティー)」を開発した「OpenAI(オープンエーアイ)」社の画像生成AIです。OpenAI社といえばマイクロソフト社が出資していることでも有名です。
そのためマイクロソフト社が提供している検索エンジン「Bing(ビング)」で無料で利用することができます。ChatGPTの有料プランを利用している方は、ChatGPT上から利用することも可能です。
アカウントを作れば、無料で利用できる上に、生成される画像も高品質です。まずは気軽に試してみたいという方にオススメです。
BingのImage Creatorでマイクロソフトアカウントにログインをすると利用できます。
BingはChatGPTも搭載しているから、Googleが警戒しているわね。
無料で色々試したいなら「Leonardo.Ai(レオナルドエーアイ)」
「Leonardo.Ai」も無料で利用できる画像生成AIです。
利用する際はアカウントを作成しますが、クレジットカードの登録などは不要で難しい手続きもないため、数分で準備ができます。
毎日150クレジットが付与され、その範囲内では無料で利用できます。1枚の画像を生成するのに大体1〜20クレジットを使用します。
Leonardo.Aiは様々な調整がしやすい画面構成(ユーザーインターフェース)になっています。いろいろ試していると時間とクレジットが溶けていってしまいますので、注意してください笑。
Leonardo.Aiはこちらから利用できます。(Leonardの最後にはoがつくのでご注意ください。)
150クレジットの「クレジット」は、画像生成を行うための単位です。
細かい説明をすると難しくなるので、今回の記事では割愛します。
有料でもいいからしっかり試したいなら「Midjourney(ミッドジャーニー)」
最も有名な画像生成AIツールの一つが「Midjourney」です。
このツールには現在無料プランはありません。1ヶ月10ドル〜利用できます。
Midjourneyは「Discord(ディスコード)」と呼ばれるチャットアプリを使用して、AIにプロンプトを出します。慣れると使いやすいですが、初めて触る際には少し抵抗があるかもしれません。
Midjourneyは画像生成AIブームの火付け役と言っても過言ではなく、とても高品質な画像が簡単に生成できます。またMidjourneyを取り上げた記事などは多く見つかるので、画像生成AIを使い倒していきたいという方にはオススメです。
私は7割Midjourney、2.5割DALL•E3、0.5割その他(調査目的)です。
Midjourneyの始め方は、こちらの記事でわかりやすく解説しています。
他にも有名な画像生成AIである「Stable Diffusion(ステーブルディフュージョン)」などがありますが、これは中級者向けです。
初めて画像生成AIに触れる方には、上記3つのうちのいずれかがちょうどいいでしょう。
これらのツールは初心者でも安心して画像生成AIを利用し、自分だけのオリジナルアートを作成することができます。ぜひ画像生成AIの世界に飛び込んで、クリエイティブな可能性を探求してみてください。
Midjourneyも以前は無料版がありましたが、今はなくなってしまいました。
Leonardo.AiやDALL•E3など、無料で使えるうちに気軽に始めてみましょう。
画像生成AIで作成した画像を販売してみよう!
画像生成AIで作成した画像は様々な形で利用できますが、それ自体でマネタイズできている人は少ないでしょう。
そこであなたが作り出したプロンプトを販売してみてはいかがでしょうか。
MidjourneyやDALL・E、ChatGPTなど様々なAIツールのプロンプトを販売できます。
現在リリースされているベータ版では、プラットフォーム利用料はなんと0円!決済手数料は、わずか5%+50円です。(2024年6月時点)
プロンプトマーケットプレイス「PromptWorks(プロンプトワークス)」はこちら >>
AIで稼げる可能性がありますね!
画像生成AIでクリエイティブな夢を形に
今回の記事では、画像生成AIについての基礎知識、使い方、オススメの画像生成AIツール3選などを解説しました。
この新しい技術は、あなたの中に眠っていたクリエイティブな才能を呼び起こすかもしれません。自分だけのオリジナルアートを作成し、創造の冒険に出発してみてはいかがでしょうか。
また今後画像生成AIはさらなるブームを巻き起こしていくことは間違いありません。ぜひ今のうちから慣れ親しんで、来たるAI時代に備えておきましょう。
画像生成AIの世界へようこそ!
シントビでは今後もAIやWeb3などの最新テクノロジーについて、ITが苦手な方にもわかりやすいように発信していきます。ぜひ今後も見ていただけると嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!