データ分析やアプリ開発、人口知能(AI)などさまざまな用途で使用されるプログラミング言語「Python」。スクールや書籍以外にも、学習サイト・学習サービスで学ぶことが可能です。
Pythonを学べる学習サイトは?
無料で学べるサイトを教えて
有料でもいいから良いサイトが知りたい
この記事を読むことで、上記のような疑問やニーズが解決します。
Pythonは多くの人気プログラミング言語ランキングで上位に名を連ねます。AIでの活用も多く、ますます人気が高まっていくでしょう。
こんにちは、シントビ管理人のなかむーです。
私は7年ほど前に書籍と学習サイトを使ってPythonを学び始めました。本業にはしていませんが、仕事で今も関わりがあります。
今回も文系目線でわかりやすく解説していきます。
この記事では、Pythonの学習サイトの選び方や有料無料のメリットデメリット、そして学習サイトは10個紹介します。Pythonの学習を始めたい方は、ぜひ本記事の内容を参考にしてください。
なおPythonについて知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
失敗しないPython学習サイトの選び方
Pythonの学習サイトは多数あり、たくさんの選択肢の中から自身に最適な学習サイトを選ぶのは簡単ではありません。この章では失敗しない学習サイトの選び方を解説します。
自分の学習レベルの正しい判断方法
自分のレベルを適切に判断することは、効率的な学習の第一歩です。以下の基準で自分のレベルを確認しましょう。
レベル1.完全初心者
- プログラミングの経験が全くない
- パソコンの基本操作はできる
- プログラミングに興味がある段階
このレベルの人には、視覚的に分かりやすく、環境構築不要のブラウザベースの学習サイトがおすすめです。Progateなどの学習サイトから始めると挫折リスクを減らせます。
なお注意点として、Pythonだけを学んでも就職や転職は厳しいでしょう。(新卒を除く)実際の開発現場ではPython以外にもさまざまな知識やスキルが必要になるからです。つまりPythonの学習サイトで学ぶことはほどほどにし、開発現場で必要となる知識やスキルを網羅的に提供するサイトかスクールで学ぶのがオススメです。
スクールの場合、転職サポートも充実しているテックアカデミーがオススメです。
レベル2.入門者
- 他言語でのプログラミング経験がある
- 簡単なプログラムを書ける
このレベルの人には、体系的な文法理解があると思われるため、実践的な演習ができるサイトが適しています。Python-izmやpaizaラーニングなどで基礎を固めましょう。
このレベルの方で費用を抑えたい場合には、完全無料の学習サイトもオススメです。
レベル3.中級者
- Pythonの基本文法を理解している
- 簡単なアプリケーションを作れる
- 特定の分野でPythonを使いたい
このレベルの人には、自身の目的にあった専門分野の学習コンテンツや実践的なプロジェクト型学習が提供されているサイトがおすすめです。例えばUdemyなどです。
無料と有料、それぞれのメリット・デメリット
無料の学習サイトと有料の学習サイトそれぞれのメリット・デメリットを解説します。
無料サイトのメリット
- 費用をかけずに始められる
- 気軽に複数のサイトを試せる
無料サイトのデメリット
- 体系的な学習カリキュラムが不完全な場合が多い
- 最新情報への更新が遅いことがある
- サポート体制がないか、あっても限定的
有料サイトのメリット
- 体系的なカリキュラム構成
- 充実したサポート体制
- 実践的な課題や演習が豊富
- 修了証明書の発行(就職・転職に活用可能)
有料サイトのデメリット
- 費用がかかる
- 契約期間の縛りがある場合がある
- オーバースペックになる可能性
メリットデメリットは以上です。
選択のポイントは、自分の目標と照らし合わせることです。例えば、
- 趣味程度に学びたい → 無料サイトで十分
- 入門者で転職を視野に入れている → 有料サイトの体系的な学習を検討
- 中級者で特定スキルの習得が目的 → 専門分野に特化した有料コースを選択
これらの要素を総合的に判断し、自分に最適な学習サイトを選びましょう。また、多くの有料サイトが無料お試し期間を設けているので、有料サイトを検討する際は、これらを活用して実際の学習体験を確認することをおすすめします。
完全無料のPython学習サイト4選
まずは完全に無料でPythonを学習できるサイトを4つ紹介します。
前章でも説明しましたが、完全無料のサイトはプログラミング経験者向けです。未経験者や初心者は有料サイトやスクールでの学習がオススメです。
Python-izm
Python-izmは完全無料の学習サイトです。以下8つのカテゴリーに分かれており、初学者から中級者まで幅広い層の方の学習に対応しています。
- 入門編
- 基礎編
- 応用編
- 豆知識
- サードパーティ
- Web
- GUI
- データ解析
Python-izmではフレームワーク「Django」やライブラリ「Numpy」の活用方法も学習できます。またExcel操作や画像処理、データベース接続なども学べるため、自身で開発をしたい方にもオススメです。
Python早見帳|東京工業大学
Python早見帳は東京工業大学情報理工学院がGithub上で公開している、Pythonのプログラムと実行例の学習サイトです。学習できる内容は以下の通りです。
- 基礎:
1.基本的な計算、2.変数、3.実行制御、4.関数、5.モジュール - データ構造:
6.リスト、7.ダブル、8.文字列、9.辞書、10.集合 - 発展:
11.ファイルの入出力、12.可変と不変、13.クラス、14.例外、15.イテレータとジェネレータ - 科学技術計算とデータ分析:
16.Numpy(1)、17.Numpy(2)、18.Matplotlib
学習で紹介されるコードはそのままコピペできるため、自身で実際に動かしながら学べます。Python早見帳ではデータ分析や機械学習で使用するライブラリ「Numpy」「Matplotlib」も学習できます。
Pythonプログラミング入門|東京大学
Pythonプログラミング入門は東京大学がGithub上で公開しているPython学習教材です。Google上でPythonを実行できる環境「Google Colaboratory(Colab)」の立ち上げから丁寧に解説してくれます。
データ解析のライブラリ「pandas」や、機械学習のライブラリ「scikit-learn(サイキット・ラーン)」、「Matplotlib」なども学習できます。
いかにも教材という印象のサイトですが、とても丁寧に解説してくれています。
Pythonプラグラミング演習|京都大学
Pythonプラグラミング演習は京都大学の全学共通科目として実施されるPython学習の教科書として作成された教材です。
当教材はPDF形式のため、視認性や検索性はよくありません。しかし、プログラミングの基本や学び方、エラーの対処法なども丁寧に解説しているため、プログラミング初心者にも向いています。
ライブラリは「Numpy」「Matplotlib」「pandas」が学べます。
文系の学生向けに「文科系がんばれ」という項目まで作成されており、応援されている感じが好印象です。
無料で始められるPython学習サイト3選
この章では無料で始められるPython学習サイトを3つ紹介します。いずれも有料プランでより多くを学べるようになりますが、無料で試せる点は嬉しいですね。
Progate
遊び感覚で楽しく学べるProgateは、プログラミング学習を始めようか迷っている方にオススメのサービスです。
無料プランでは学習時間1時間前後の内容をお試しで受講できます。実際に触ってみて、「楽しそう」と感じた方は月額1,490円の有料プランで7レッスン(約11時間)を受講してみてはいかがでしょうか。
Progateの受講後はスクールや有料の学習サイトで本格的に学ぶことがオススメです。
paizaラーニング
paizaラーニングは主要なプログラミング言語の学習コンテンツを提供する学習サイトで、無料で体験できるコンテンツも豊富。「Webアプリ開発入門 Flask編」「Python×AI・機械学習入門編」などの講座で、実践的なPython開発を学習可能です。
また「ストーリー」という形式で、目標ややりたいことに合わせて特定のレッスンを組み合わせたコースも提供しています。Pythonの「体験編」「入門編」が無料で提供されているため、「Pythonが自分に合うか確認したい」という方は気軽に試してみるといいでしょう。
有料プランは月額税込1,490円〜です。
AI Academy
AI AcademyはPython・AIの学習に特化したプログラミング学習サービスで、業界最多の豊富なコンテンツを揃えています。
データ分析やWebアプリ開発、機械学習、ディープラーニングなど、Pythonでできる多くのことが学べます。また「Deep Learningで日経平均株価を予測したい」「統計データをグラフ化したい」など、テーマに合わせた学習コンテンツも提供。基本から個人のニーズに即した応用まで、さまざまなコンテンツがあります。
無料のフリープランでも120以上のテキストコンテンツが学べ、有料プラン(6カ月税込34,800円〜)では490以上のコンテンツを学習できます。
有料のPython学習サイト3選
最後に有料の学習サイトを3つ紹介します。無料体験がある場合もありますが、基本的には料金を払う前提のサイトです。
PyQ
PyQはPython特化の有料学習サイトで、入門から業務レベルまで幅広く学べます。運営会社のビープラウドはPythonによる開発、Python書籍の出版などを多数行なっており、IT勉強会支援プラットフォーム「connpass」の運営もしている実績豊富な企業です。
PyQでは学習のロードマップが提供されますが、自身の目的に合わせて、自由にコンテンツを学習できます。
ライトプランは月額税込3,040円で、すべてのコンテンツが学び放題です。不安な方は月額税込8,130円のスタンダードプランにて、現役エンジニアによる学習サポートをつけることもできます。PyQには7日間の無料お試し期間があります。
Udemy
Udemyは世界規模の動画学習プラットフォームです。講師が販売するオンライン動画を購入後、Udemyのサイト上で視聴する形式で、自分の好きな時に学習することができます。
日本語講師によるPythonのコンテンツも多数提供されており、Pythonの入門講座や特定のライブラリに特化した講座などがあります。価格は数千円〜数万円で買い切りのため、学習費用の目安が立てやすいのも特徴です。
既に何かしらのプラグラミングを学習したことがある入門者や、Pythonの基礎を習得済みで特定の分野について学びたい中級者にオススメのサイトです。
ドットインストール
「3分動画でマスターできる」がコンセプトのドットインストールは、文字通り3分前後の短尺動画による学習サイトです。スキマ時間でも学習しやすいのが特徴で、わからない点は現役エンジニアに質問することも可能です。
無料で始められますが、Pythonの学習コンテンツは有料プランのみとなります。3分動画での学習が自分に合うようであれば、有料プランで学び始めてみましょう。有料プランは月額税込1,080円で学び放題です。
目的別おすすめの学習サイト
学習目的によって最適な学習サイトは異なります。ここでは、目的別に厳選したおすすめサイトを紹介します
Pythonが自分に合うか試したい|Progate
Pythonを始める前に、「まずはPythonが自分に合うかどうかを確認したい」という方におすすめなのが「Progate」です。
Progateは環境構築不要ですぐに始められ、Pythonの基礎を楽しく学習できます。無料プランでは学習できる内容に制限があるため、有料プランで確認してみることがオススメです。
繰り返しになりますが、Progateはあくまで自身の適性を確認する程度で、本格的な学習は有料サイトやスクールがオススメです。
Progateは月額制のため、合わなければすぐに辞められます。Pythonが自分に合うかどうかの確認としては良い投資ではないでしょうか。
プラグラマーで独学できる|完全無料の学習サイト
すでに何らかのプログラミング言語を習得しており、独学で学べるような方は、完全無料の学習サイトでも十分でしょう。体系的に学びやすい「Python-izm」「Python早見帳」がオススメです。
学びたい分野が決まっており、しっかりと学習したい方にはUdemyもオススメです。
転職や就職のためにしっかり学びたい|有料の学習サイト
転職や就職のために基礎からしっかりと学びたい方は、有料の学習サイトを活用しましょう。特に「PyQ」や「paizaラーニング」はエンジニアに質問ができるため、挫折がしづらいのでオススメです。
完全未経験の場合、転職にはPython以外のことも学習する必要があるため、スクールで学びましょう。転職サポートも充実しているテックアカデミーがオススメです。
学習サイトを活用してPythonを身に付けよう!
この記事では無料、有料の学習サイトのメリットデメリットや学習サイトを計10個紹介しました。
各々のプログラミング経験や、学習に費やせる時間や予算などによって相性に良いサイトは異なります。今回の内容を参考にぜひ、学習サイトを活用してみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!