プロンプトエンジニアリング PR

プロンプトエンジニアとは?必要なスキルや求人状況、オススメの学習方法を解説

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生成AIの普及により生まれた新しい技術「プロンプトエンジニアリング」。世の中には「プロンプトエンジニア」という職業も誕生しました。

プロンプトエンジニアリングって何?
プロンプトエンジニアの求人はあるの?
学習方法が知りたい!

この記事を読むことで、上記のような疑問が解決します。

プロンプトエンジニアリングはまだ新しい分野であり、今なら他の人に先んじて活躍できるチャンスがあります。

こんにちは、シントビ管理人のアキラです。

「エンジニアリング」と付くとIT系や理系のイメージがありますよね。確かにその一面もありますが、基本レベルは文系や初学者でも十分に習得可能です。

今回も文系目線でわかりやすく解説していきます。

この記事を読んでいただくことで、プロンプトエンジニアリングの基本や、プロンプトエンジニアとして転職するための必要なスキルや、求人状況、学習方法を知ることができます

今後のキャリアとしてプロンプトエンジニアを検討している方、興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。

プロンプトエンジニアリングの基本を解説

まずはプロンプトエンジニアリングの基本について解説します。

プロンプトエンジニアリングとは?

「プロンプトエンジニアリング」とは、生成AIに対して指示を出すための「プロンプト(指示文)」を設計・最適化する技術のことです。

生成AI」とは、与えられたデータから新しいコンテンツを作り出す人工知能のことを指します。この生成AIに対して、「メールの文章を考えて」「サムネイル画像を生成して」「モーツァルトのような楽曲を作成して」と指示を出すとしたら、これらは全てプロンプトです。

期待する出力が同じでも、どのようなプロンプト(指示)を与えるかで、生成AIが出力する回答は大きく変わります。

試しにChatGPT3.5に「良い旅行先を教えて」と聞いてみましょう。

プロンプト

良い旅行先を教えて

ChatGPTの回答
  • キューバのハバナ: 古き良きカリブ海の雰囲気が残る街並みや音楽、文化が魅力です。
  • ニュージーランドの南島: 絶景のフィヨルドや美しい自然が広がる場所で、アウトドアアクティビティが楽しめます。
  • ポルトガルのリスボン: 趣のある街並みや美食、歴史的な建造物が魅力的です。
  • 日本の京都: 伝統と現代が融合する街で、歴史的な寺院や庭園、美しい風景が楽しめます。
  • ベトナムのハノイとホイアン: ハノイの賑やかな市場やホイアンの美しい古都など、文化や料理が楽しめる場所です。

確かに良い旅行先だと思いますが、日程や予算、言語などの観点で必ずしも満足のいく答えではない場合が多いでしょう。

それではプロンプトを以下に変えてみます。

プロンプト

私には妻と5歳になる男の子がいます。今年の夏に日本国内で2泊3日の家族旅行を計画しています。私の住んでいるのは東京です。予算10万円程度でおすすめの旅行先を教えてください。

ChatGPTの回答

箱根: 電車や車でアクセスしやすく、温泉や自然が豊かな箱根は家族旅行に最適です。観光スポットや美しい景色を楽しんだり、屋外アクティビティも充実しています。

伊豆半島: 海水浴や温泉、アクティビティが楽しめる伊豆半島もおすすめです。特に伊東や熱海周辺はアクセスも良く、家族でリラックスした時間を過ごせます。

軽井沢: 夏でも涼しい高原リゾートとして人気の軽井沢は、自然に囲まれた散策やアウトドアアクティビティが楽しめます。子ども連れにも安心して訪れられる施設が多いです。

長野県・信州地方: 高原リゾートや温泉地が多く、自然や歴史を感じられる場所がたくさんあります。特に蓼科や白馬、上高地などがおすすめです。

現実的かつ、こちらの家族構成を配慮した旅行先が見受けられます。

このようにプロンプトエンジニアリングの技術を使えば、期待する回答に即した、望む回答をAIから得ることができます。

プロンプトエンジニアリングが重要である主な2つの理由

プロンプトエンジニアリングがなぜ重要なのか、その主な理由を2つ解説します。

生成AIのパフォーマンスを最大限に引き出す

プロンプトエンジニアリングが重要である理由の1つ目は、生成AIのパフォーマンスを最大限に引き出すためです。

プロンプトエンジニアリングを身につけることで、以下のような結果が得られるます。

  1. 精度の向上:良いプロンプトはAIが正確に解釈しやすく、結果の精度を高めます。また、曖昧な指示よりも具体的で明確な指示が、期待する成果を引き出しやすくなります。
  2. 効率の向上:適切なプロンプトは、試行錯誤の回数を減らし、時間とリソースの節約に繋がります。初めから的確な指示を出すことで、望む結果に素早くたどり着けます。
  3. 汎用性の向上:プロンプトエンジニアリングは、さまざまな状況やタスクに応じてプロンプトを調整する能力を養うため、AIを幅広い用途に活用できます。

適切なプロンプトを作成できれば、AIからより正確で、より役に立つ回答を受け取ることができます。

生成AIはどんどん進化しており、プロンプトエンジニアリングを学ばなくてもそれなりの回答を出してくれます。

しかし、「仕事で活用したい」、「パラメータ数の少ない生成AI(ChatGPT3.5など)を使う」、という場合には、プロンプトエンジニアリングの学習がオススメです。

誤った回答の生成を防ぐ

プロンプトエンジニアリングが重要である理由の2つ目は、生成AIが誤った回答をすることを防ぐためです。

生成AIの元になっている技術「LLM(大規模言語モデル)」は、学習した情報をつなぎ合わせてもっともらしい回答をしているにすぎません。また回答は質問するたびに変化もします。

この「もっともらしい回答」が俗に言う「ハルシネーション(幻想)」を生み出し、事実と異なる回答を生成AIがしてしまいます。

プロンプトエンジニアリングを学習することで、このハルシネーションをできる限り防ぐことが可能なのです。

「もっともらしい回答をしているにすぎません」というと、生成AIの情報の信憑性に疑問を抱くかもしれません。しかし、このもっともらしい回答ですら、世界中の難関試験で合格水準に達しています。

プロンプトエンジニアリングのコツや今すぐ使えるテクニックについて、詳しく学びたい方は以下の記事も参考にしてください。

AI時代の新しい職業「プロンプトエンジニア」

AI技術の進化とともに、多様な職業が登場しています。その中でも特に注目されているのが「プロンプトエンジニア」という職業です。この職業はAIに対してどのように質問や命令を出すか、すなわち「プロンプト」を設計することが主な仕事です。

AIが人間の期待する答えを出せるように、適切で効果的なプロンプトを考えることが求められます。

職業としてのプロンプトエンジニアとは?

プロンプトエンジニアは、ChatGPTなどのテキスト生成AIや、Midjourneyなどの画像生成AIなど、様々なAIツールに対して最適な質問や命令を作成する専門家です。

プロンプトエンジニアの役割は、AIが理解できる明確な言語で指示を出し、期待される結果を引き出すことです。この仕事は、AIの出力に大きく影響を与えるため、AIプロジェクトの成功には欠かせない存在となっています。

また、プロンプトエンジニアはAIの応答を分析し、それを改善するためのフィードバックも行います。これにより、AIの精度と効果を段階的に向上させることが可能です。

次項で紹介しますが、求人案件の要項に「プロンプトエンジニアリング」というキーワードが含まれ出しており、日本でも職業として認識されつつありますね。

プロンプトエンジニアに求められるスキルは?

プロンプトエンジニアになるためには、AI技術に関する基礎知識とプロンプトの設計の基礎知識は欠かせません。また効果的なプロンプトを設計するための言語化能力と表現力、論理的な思考が求められます。

またAIが出力した回答を解析したり、データ分析をしたりして、プロンプトを改善する能力も必要です。最初からAIが最適な回答を提供することは難しいため、AIとのやり取りを通じてプロンプトを徐々に最適化していくプロセスが重要です。

さらにプロンプト作成には時に既存の方法に捉われない創造力が求められます。新しいアイディアやアプローチを通じて、AIの可能性を最大限引き出します。

加えて、プログラミングスキルもあると有利です。特に「Python」はAI開発に広く使われる言語で、生成AIのカスタマイズや、プロンプトの入力時に活用できます。

言うまでもありませんが、企業などでプロンプトエンジニアとして働く場合には、コミュニケーション能力も欠かせません。

プロンプトエンジニアに求められるスキル

必須スキル

  • AIの基礎知識(高度な専門技術は不要)
  • プロンプトの設計の基礎知識
  • 言語化能力、表現力
  • 論理的思考力
  • AIによる回答の解析・分析力
  • 創造力

あるとよいスキル

  • Pythonのプログラミングスキル(業務内容による)
  • コミュニケーション力(特に企業で働く場合)

プログラミング言語「Python」について興味がある方は、以下の記事も参考にしてください。

プロンプトエンジニアの年収は?求人・転職情報を紹介

前項でプロンプトエンジニアに求められるスキルなどを紹介しました。「プロンプトエンジニアに興味がある!」という方が抱くのは、

プロンプトエンジニアの求人はあるの?
年収はどのくらい?

という疑問でしょう。そこで巷の求人情報や転職情報を確認してみましたので紹介します。

Doda(デューダ)|プロンプトエンジニアの求人

大手転職サイト「Doda」では求人情報を検索することができます。こちらで「プロンプトエンジニア」と入力して検索してみましょう。

2024年7月時点の求人数はこちらです。

画像引用:Doda

該当求人数「29件」と表示されました。この求人をざっと3つに分類すると以下の通りです。

スキル件数年収
①未経験1件320万円
②プログラミングスキルまでは不要4件550〜1200万円
③プログラミングスキル・研究経験など必要24件450万円〜1620万円
※開発がメインで、業務にプロンプトエンジニアリングを使う場合も③に含みます。

プログラミング経験が必要ない案件もありますが、プログラミング経験を必要とする案件が約8割となります。

年収水準は一般的な日本の年収中央値(約450万円)からすると、高水準なことが伺えます。

リクナビNEXT|プロンプトエンジニアの求人

もうひとつ見てみましょう。大手転職サイト「リクナビNEXT」です。こちらでも「プロンプトエンジニア」と入力して検索してみましょう。

2024年7月の求人数はこちらです。

該当求人数は「19件」です。Doda同様に中身を確認しました。

スキル件数年収
未経験3件330万円〜550万円
プログラミングスキルまでは不要1件550万円
プログラミングスキル・研究経験など必要15件350万円〜1200万円
※開発がメインで、業務にプロンプトエンジニアリングを使う場合も③に含みます。

リクナビNEXTでも、プログラミング経験を必要とする案件が約8割でした。

以上、2つの転職サイトにおける求人情報でした。

現状では、プログラミングスキルを必要とする「AIサービスの開発案件」が多いですが、純粋なプロンプトエンジニアリングの案件や、未経験可の案件も増えていくと思われます。

ただしプログラミングスキルを必要とする開発案件は、総じて1.5倍程度年収が高くなる傾向にあり、年収1,000万円も狙えます

アメリカにおいては早くからプロンプトエンジニアの重要性が認識されており、年収2,000万円〜5,000万円でオファーがあると言われています。

日本においても企業活動に生成AIが広まりつつある今、案件数は増加していき、各企業での人材獲得競争が始まっていくと予想されています。

プロンプトエンジニアリングの学習方法

プロンプトエンジニアリングを学習したい方向けに2つの方法を紹介します。

転職したい方向け|プロンプトエンジニアリングをスクールで学習

「プロンプトエンジニアに転職したい!」という方には「スクール」に通うことが圧倒的にオススメです。

理由は3つあります。

  1. 実践的な経験とフィードバックが得られる
  2. 最新の業界動向と技術が習得できる
  3. ネットワークを構築できたり、キャリアサポートを受けたりできる

実践的な経験とフィードバックが得られる

スクールでは実践に基づいたカリキュラムが用意されており、単に理論を学ぶだけでなく、より実践的な経験が積めます。これは単に書籍を読むだけでは得られない具体的なスキルで、仕事をしていく上で非常に有効です。

さらに、講師や同級生からの直接的なフィードバックを通じて、自分のプロンプトの改善点を具体的に学べるというメリットがあります。

最新の業界動向と技術が習得できる

プロンプトエンジニアリングは進化が早い分野であり、書籍の情報はすぐに古くなってしまうことがあります。

対して、スクールでは最新の業界動向や技術アップデートを即座にカリキュラムに反映させることができます。これにより、学習者は最新の技術や手法を学ぶことができ、現場で求められる現代的なスキルを効率よく習得することが可能です。

ネットワークを構築できたり、キャリアサポートを受けたりできる

スクールに通うことで、同じ興味や目標を持つ仲間や業界のプロフェッショナルと出会う機会が増えます。これらのネットワークは、学習過程だけでなく、将来のキャリア構築においても貴重なリソースとなり得ます

また、多くのスクールではキャリアサポートや転職支援を提供しており、卒業後の転職活動にも大きな助けとなります。

スクールには経産省の「リスキリング補助金」を活用できるものもあり、比較的安く受講できるものもあります。転職支援も行われていたりするため、仕事にするために学びたいという方は、以下の記事も参考にしてください。

自分で使いたい方向け|プロンプトエンジニアリングを書籍で学習

「個人レベルでプロンプトエンジニアリングのスキルを使いたい」「自身の仕事に活かしたい」という場合には、書籍での学習がオススメです。

言うまでもありませんが、書籍で学ぶメリットは以下の通りです。

  1. 価格が安い
  2. 自分のペースで学べる

価格が安い

スクールを受講するには数万円〜数十万円がかかります。対して、書籍の場合には数千円程度で済みます。

まだ自分が本気でプロンプトエンジニアリングになりたいかわからない、という場合の一歩目としてオススメです。

自分のペースで学べる

スクールではカリキュラムが組まれており、スケジュールを合わせる必要があります。書籍ではいつでもどこでも、自分の学びたい時に学べます。

書籍で学びたい方には、「クジラ飛行机」氏著作の「大規模言語モデルを使いこなすためのプロンプトエンジニアリングの教科書」がオススメです。

2024年3月に発売された比較的新しい書籍であり、プロンプトエンジニアリングの基礎から応用まで事細かに解説されています。総ページ数はなんと約400ページ(目次や索引含む)

誰もが知るChatGPTだけでなく、GeminiやOpenBuddy、ELYZAなどでの実験結果も豊富に掲載されています。

プロンプトエンジニアとして、AI時代で活躍しよう!

この記事ではプロンプトエンジニアについて、必要なスキルや求人情報、学習方法を解説しました。

生成AIの進化は凄まじく、プロンプトエンジニアリングもどんどん進化しています。そんな中プロンプトエンジニアの重要性はますます高まるでしょう。

プロンプトエンジニアリングを身に付けて、このAI時代のプロンプトエンジニアとして活躍してください!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!!