機能が豊富で、ライティング・コーディング性能が高い生成AI「Claude」。何ができて、何ができないのか気になる方も多いでしょう。
Claudeにはどんな機能があるの？
Claudeでできないことも知りたい
この記事を読むことで、上記のような悩みや疑問が解決します。
Claudeからは毎月のように新機能や新情報がリリースされています。公式では機能一覧を紹介していないため、調べるのが面倒ですよね。
こんにちは、シントビ管理人のなかむーです。
ChatGPTやGeminiと比較されることも多く、機能の数では負けているかもしれません。しかし、必要な機能の精度という観点でみれば、Claudeとの相性が良いユーザーも多いと思います。
今回も文系目線でわかりやすく解説していきます。
この記事では、Claudeの機能一覧と、それぞれ機能の概要を紹介します。また、現時点ではClaudeができないことも紹介します。
- Claudeの機能について
- Claudeができないこと
ぜひ、生成AI選びの参考にしてください。
Claudeとは？
「Claude」は、アメリカのスタートアップ企業「Anthropic（アンソロピック）社」によって開発された、対話型の大規模言語モデル（LLM）です。Claudeの特徴は、「Constitutional AI（憲法AI）」という独自の原則に基づき、有用で、無害で、正直なAIアシスタントとなるよう設計されている点です。
自然な文章生成、質疑応答、要約、コーディング支援など、多岐にわたるタスクを高精度に実行できる能力を持ち、特に長文の読解や複雑な指示への対応力に優れています。特に日本語の文章生成や、コーディングに優れていると評判で、ライターやコーダー、プログラマーに人気があります。
さらに、AIエージェントの中核となる高度な知能と、外部ツール連携機能を提供することで、開発者がパワフルなAIエージェントを構築するための基盤技術・部品として非常に重要な役割を果たしています。
AIエージェントとは、特定のタスクを自律的に実行するように設計されたAIシステムのことです。
詳しくは以下の記事も参考にしてください。
Claudeの機能一覧【2025年4月時点】
早速Claudeの機能を一覧で紹介します。
- スタイル
- コード生成
- 画像・チャート・PDF解析
- Web検索
- Projects
- Atrtifacts
- Google Workspace連携
- Extended Thinking
- Reserch
- Conputer use
それでは機能を解説していきます。
スタイル
Claudeのスタイル機能では、AIの返答の書き方や話し方を自分好みに調整できます。フォーマルなビジネス文書からカジュアルな会話まで、目的に合わせて文体を選べるので、より自然なコミュニケーションが可能です。
例えば、「Concise（簡潔）」と指定すれば短く明快な回答を、「Explanatory（説明的）」を選べば深い説明を受け取れます。
設定は簡単で、初めてAIを使う方も自分に合った対話スタイルで使いやすくなります。方言なども学習させることができるため、台本を書く際に登場人物の言葉使い作成にも活用できます。
コード生成
プログラミングの知識がなくても、Claudeならコード作成をサポートしてくれます。「ウェブサイトのログインフォームを作りたい」など、やりたいことを伝えるだけで、必要なコードを自動生成。そのコードがどう動くのか、初心者にもわかりやすく説明してくれます。
また、後述のArtifacts（アーティファクト）機能と組み合わせることで、既存のプログラムの修正やバグ修正も容易になり、プログラミング学習の強力な味方になるでしょう。
さらに、開発者向けには、「Claude Code」というコマンドラインツールも提供されています。このツールを使うと、開発者はターミナル内から直接Claudeに様々なコーディングタスクを依頼でき、作業環境から離れることなく、コードの作成や修正、デバッグなどをAIに依頼できるようになります。
画像・チャート・PDF分析
Claudeに画像やPDFをアップロードすると、その内容を理解して分析してくれます。グラフや表のデータを説明したり、写真に写っているものを認識したり、PDFの長い文書から重要ポイントを抽出したりと便利です。
例えばPDF資料をアップロードし、「分析して」「要約して」とお願いすれば、ClaudeがPDF資料の内容を分析してくれます。
上記の画像は環境省の資料を読み込んで分析させたものです。資料はほとんどがデータばかりですが、ものの数秒で分析し、言語化してアウトプットを出しています。
Web検索
最新情報が必要なとき、Claudeは直接インターネット検索を行い、新鮮で正確な情報を提供します。
「今日のAIに関する重要なニュースは？」「最新のスマホの特徴は？」など、リアルタイムの情報を必要とする質問に対応。検索結果から関連情報を選び出し、わかりやすくまとめてくれるので、複数のウェブサイトを見比べる手間が省けます。
情報の出典も明示されるため、信頼性も確保できます。
Web検索は最近の追加された機能の中で、一番うれしい機能ものです！
Projects
ClaudeのProjects（プロジェクト）機能を使えば、長期的な作業を整理して進められます。例えば「ブログ記事作成プロジェクト」を設定すれば、アイデア出しから執筆、編集まで一貫してサポート。プロジェクト内の過去の会話内容を記憶しているので、前回の続きからスムーズに作業できます。
また、プロジェクト内に限定した追加学習もできるため、繰り返し行なう作業などにおいて、毎回のプロンプト入力を効率化可能。複数のテーマを同時に扱いたいときも、プロジェクトごとに管理できるので混乱せずに進められます。
Atrtifacts
Artifacts（アーティファクト）は、Claudeが作成した文章やコードを整理して表示、編集する機能です。長い文章、プログラムコード、図表などを見やすい形で生成・表示します。
画面は左にチャット画面、右にアーティファクトが表示され、その場で生成物を確認できるため、作業が非常に効率化されます。
生成した文章コードについて、説明を求めたり、変更を要求したりすることも可能。バージョン管理も簡単で、何世代か前に戻すことも容易です。
Google Workspace連携
ClaudeはGoogleのドキュメントやカレンダー、Gmailと連携できるので、仕事の効率がぐっと上がります。例えば、Gmailの内容を要約したり、Googleドライブ内のファイルを検索・分析したりできます。
「先週の議事録から重要なタスクを抽出して」と指示すれば、ドライブ内のファイルから情報を集めて整理してくれます。日常的な業務をスムーズにこなせるよう、あなたの仕事環境と一体化します。
Extended Thinking（拡張思考）
難しい問題に取り組むとき、Claudeは「Extended Thinking（拡張思考）」モードで深く考えて回答します。通常の応答よりも時間をかけて、複雑な問題を段階的に分析。例えば「SNS戦略について教えて」という質問に対して、様々な角度から検討した上で回答します。
論理的な思考プロセスを見られるので、AIがどのように結論に至ったかが理解でき、より信頼性の高い回答を得られます。
「Extended Thinking（拡張思考）」モードはチャット欄でスイッチをオンにするだけで簡単に利用できます。
言語を日本語にしていても、思考プロセスは英語のままです。
Reserch
Anthropicが2025年4月に発表した「Research」機能は、複数のウェブ検索を同時に行い、ユーザーの質問について多角的かつ包括的な情報を自動的に収集する機能です。
- 複数の情報源からの情報収集
Claudeは複数のウェブ検索を同時に実行し、質問に関する多角的な情報を集めます。これにより、より包括的で正確な回答を提供できます。 - 情報源の明示
AIが提示する回答には情報源となる引用元が明示されており、回答の透明性と信頼性を高めています。 - 迅速な回答
Anthropicによれば「数分以内で包括的で質の高い回答を提供する」とされています。
単なるWeb検索との違いは、より包括的で複数の検索を自動的に実行し、情報を統合するという点です。
ただし、このResearch（リサーチ）機能を利用できるプランは、Max・Team・Enterpriseプランのみです。（2025年4月時点）
Conputer Use
Computer Useは、AIがコンピューターを直接操作できるようにする画期的な技術です。この機能により、ClaudeがPCの画面を見て、カーソルを移動したり、ボタンをクリックしたり、テキストを入力したりと、人間と同じようにPCを操作できるようになりました。
- 複雑な作業の自動化
現代のビジネス環境において、業務のほとんどがコンピュータ上で行われています。AIがコンピュータソフトウェアと直接やり取りできるようになることで、現世代のAIアシスタントでは実現できなかった多くのアプリケーションの可能性が開かれます。 - 視覚的認識と操作
コンピューターの画面と指示から、操作するのに必要な入力を返すことができます。例えば「ブラウザを起動して」というプロンプトと画面画像をClaudeに与えると、アイコンの位置を特定してクリックするための座標を返してくれます。 - エージェントループによる自律操作
「エージェントループ」と呼ばれる機能により、Claudeがツール使用リクエストを応答し、アプリケーションがそのリクエストを評価した結果をClaudeに返すことができます。これにより、一連の操作を自律的に実行できます。
現在はベータ版で、まだドラッグやズームといった操作は不得手とのこと。また、誤ってアプリケーションを操作して動作が止まることもあるそうです。
しかし、今後Computer Use機能が進歩すれば、私達はほしい結果さえAIに指示すれば、AIがPC上で考え、操作し、改善して、アウトプットを出してくれるようになるでしょう。
Claudeにはできないこと【2025年4月時点】
2025年4月時点で、Claudeにはできないことも紹介します。もしこの中にあることをやりたい場合には、他のツールへの変更を検討するか、併用するのがオススメです。
音声会話
音声会話は、テキスト入力ではなく声を使ってAIと自然に会話できる機能です。スマートフォンやPCのマイクに話しかけると、AIがそれを理解して音声で応答します。運転中や料理中など手がふさがっている時でも利用でき、目が不自由な方や文字入力が苦手な方にも便利です。
ただテキストを読み上げるだけでなく、声のトーンや間の取り方などで自然な会話感を実現し、より人間らしいコミュニケーションを可能にします。
画像生成
画像生成とは、AIが文章などによるプロンプトから新しい画像を作り出す技術です。ユーザーが「夕日に照らされた海辺の風景」などのテキストプロンプトを入力すると、その説明に合った画像をゼロから生成します。
これにより、デザイナーやクリエイターはアイデアを素早く視覚化でき、イラスト制作や概念設計の時間を大幅に短縮可能。ただし、著作権や人物の権利に関する問題、不適切なコンテンツ生成のリスクなど、倫理的な課題も存在します。
音声生成
音声生成は、テキストを人間らしい声に変換する技術です。AIが書かれたテキストを分析し、抑揚やリズム、感情表現を含めた自然な発声に変換します。ナレーション作成、オーディオブック制作、多言語コンテンツの音声化など、様々な用途で活用されています。
最新の技術では、特定の話者の声を短いサンプルから学習し、その人らしい声で新しいコンテンツを読み上げることも可能です。
動画生成
動画生成は、AIがテキストプロンプトやイメージ画像から動画コンテンツを生成する技術です。静止画像に動きを加えたり、完全に新しいシーンやキャラクターのアニメーションを生成したりすることが可能。
マーケティング素材、教育コンテンツ、エンターテイメント作品など、幅広い分野で活用が期待されています。短時間で高品質な動画制作が可能になり、制作コストと時間を大幅に削減できる一方、偽情報の拡散リスクなどの課題もあります。
生成AIスキルを高めたい方はスクールもおすすめ！
生成AIを使いこなして、「スキルアップしたい」「転職したい」「副業したい」という方は生成AIのスクール受講がオススメです。
実践的な内容が学べたり、転職支援が受けられたりと、独学で学ぶよりも効率的です。興味がある方は以下の記事を参考にしてください。
Claudeの機能を理解して、最大限活用しよう！
この記事ではClaudeの機能について紹介しました。
Claudeは多機能な生成AIです。安全性を大切にしており、企業の業務などでも安心して利用できます。エージェント系の機能も増えており、業務がどんどん効率化されるでしょう。
一方で、Claudeにはできないこといくつかあります。それらを行なうには他のAIツールに変更するか、併用する必要があります。
今回の内容を参考に、活用する生成AIを見直してみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました！！
