ChatGPTがリリースされたのは2022年11月。それから2年半が経ち、生成AIと社会の関係性は大きく変わりました。(執筆時は2025年月)しかし、まだこのChatGPTを使ったことがない方も多いでしょう。
今更ChatGPTについて聞きづらい、教えて!
ChatGPTとGeminiやClaudeはどう違いの?
ChatGPTはどんなことができるの?
この記事を読むことで、上記のような疑問やニーズが解決します。
ChatGPTは単なるチャット型の便利ツールではありません。私達の生活やプライベート、仕事などを大きく変える可能性を秘めています。
こんにちは、シントビ管理人のなかむーです。
私もChatGPTを使い始めて約2年少々。特にここ一年は仕事の生産性が爆上がりしました。プライベートの旅行計画やトラブル対応などで多用しています。
今回も文系目線でわかりやすく解説していきます。
この記事を読むことで以下のことがわかります。
- ChatGPTの全体像
- ChatGPTの機能やプラン、ユースケース、安全性
- GeminiやClaudeとの違い
ChatGPTについて、詳しく知りたいという方はぜひ参考にしてください。
1分でわかるChatGPTとは?

ChatGPT(チャットジーピーティー)は、アメリカのAI開発企業「OpenAI社」が提供する「対話型のAIサービス」です。文章などを生成することから、「生成AI」と呼ばれています。
スマートフォンやパソコンのブラウザ(Google Chromeなど)やアプリで、LINEやチャットアプリのような感覚でChatGPTに質問を入力すると、人間のような自然な日本語で答えが返ってきます。

ChatGPTの知能は既に東大合格レベルに到達。文章を生成したり、外国語を翻訳したり、画像を生成したりと、数多くのことができ、仕事やプライベートなど、私達の様々なタスクをサポートしてくれます。
- 会話ができるAI
キーワードや短い文章を投げるだけで、質問への回答、文章の要約、メール文作成など幅広く対応します。 - 仕組みは“巨大な文章予測”
内部では「大規模言語モデル(LLM)」と呼ばれる技術が使われています。大量の文章を学習し、「次に来る単語」を高精度で予測することで自然な会話を実現します。 - 誰でも無料で試せる
OpenAIのサイトでアカウントを作れば、基本機能を0円から利用できます。有料プランに加入すると、より高性能なモデルや機能をより多くの時間、利用できます。 - 使い方は超シンプル
①公式サイトにアクセス
②入力欄にメッセージを入力
③数秒で回答が表示
これだけです。 - 万能ではないので注意
・ChatGPTは事実と異なる情報を答えることがあります(専門用語で「ハルシネーション」と呼びます)。
・個人情報や機密情報は入力しないようにしましょう。
・英語が得意ですが、日本語も日常利用には十分な精度です。
ChatGPTの回答はテキストだけでなく、リストや表にまとめてくれたり、見出しや絵文字を使ったりして読みやすくしてくれています。
ChatGPTは「調べ物から文章作成まで“チャット”でこなせるAIアシスタント」。まずは無料版で気軽に試して、便利さを実感してみてください。

ChatGPTの主な機能・できること|他の生成AIとの違い

ChatGPTは「質問に答えるだけのAI」ではありません。調べ物、文章作成、画像や音声での対話、さらには自分専用のAIを作ることまで可能です。
このセクションでは、ChatGPTでできる代表的なことをわかりやすく紹介し、他の生成AI(GeminiやClaude)との違いも簡単に解説します。
ChatGPTの主な機能・できること
ChatGPTの主な機能は以下の通り。
- テキストによる会話・検索・要約
- コード生成・デバッグ支援
- 画像の読み取りと生成
- 音声会話(リアルタイム対応)
- ブラウジングとDeepResearch
- GPTsとGPTストア
- Memory(メモリー)機能
- 高度なデータ分析(Advanced Data Analysis)
テキストによる会話・検索・要約

ChatGPTの基本機能は、質問に対して自然な文章で回答を返すことです。調べ物や情報整理をしたいとき、「◯◯について簡単に教えて」と入力すれば、Wikipedia風の解説が返ってきます。また、「中学生でもわかるように」「専門用語は捕捉を加えて」と読み手のレベルに合わせて説明させたりも可能。
さらに、長文の要約やメール文の作成、企画書のたたき台などにも活用できます。専門的な言葉を使わずにやり取りできるのが特徴で、ITに詳しくない人でも直感的に使えます。
コード生成・デバッグ支援

ChatGPTは、プログラムのコードを生成したり、エラーの原因を指摘したりする「コーディング補助」「デバッグ」も行えます。
特にGPT-4oでは、Pythonなどの一般的な言語に強く、プログラミング初心者の学習サポートや、プログラマーのプラグラミング支援で重宝されています。
画像の読み取りと生成

ChatGPTでは、画像ファイルをアップロードして「この図を説明して」と尋ねると、その画像の内容を詳細に答えてくれます。たとえば手書きのメモ、スクリーンショット、グラフなどを読み取り、内容の要約も可能。
また、テキストや画像から新しい画像を生成することも可能です。特にリアルな画像の生成が得意です。
音声会話(リアルタイム対応)
最新のGPT-4oモデルでは、音声で話しかけて、リアルタイムで返答を聞くことができます。これにより、まるで人と会話しているような自然な対話が実現されました。
音声の抑揚や割り込みにも対応しており、たとえば「うん、それで?」と返すと続きを話してくれるなど、会話のやり取りの質が非常に高く、カスタマーサポートなどでの利用が始まっています。
ブラウジングとDeepResearch

通常、生成AIには学習期間というものがあります。これは「例:2024年10月までの情報を学習している」というもので、それ以降の情報については学習をしていません。
これを補う機能がChatGPTの「ブラウジング機能」です。これはインターネット上の情報をWeb検索で取得する機能で、例えば「今の為替レートは?」「現在のアメリカ大統領を教えて」など、ChatGPTが学習していない情報も取得できます。
さらに「DeepResearch」機能では、複数の信頼性あるWebページを自動で参照し、要点を整理したレポート形式で回答します。引用元やリンクも明記されるため、ニュースや市場調査、論文レビューなどにも安心して使えるのが特長です。
GPTsとGPTストア

ChatGPTでは、自分の使い方に合わせたオリジナルのAI「GPTs(ジーピーティーズ)」を作ることができます。たとえば「経理向けのChatGPT」や「英文添削専用AI」などを、プログラミングなしで簡単に設定できます。
さらに、作成したGPTは「GPTストア」で公開・共有でき、他のユーザーが作った便利なGPTを自由に使うことも可能です。
Memory(メモリー)機能

ChatGPTにはMemory機能があり、過去のやり取りを覚えておくことができます。例えば、以前に「私はWebデザイナーです」と伝えておけば、次回以降もその情報をもとにした回答が返ってきます。
設定画面からオン/オフやメモリーの編集も可能。プライバシーに配慮しつつ活用できます。
高度なデータ分析(Advanced Data Analysis)
表計算ファイル(ExcelやCSV)を読み込んで、グラフ作成や統計処理を行う「高度なデータ分析」が可能です。
チャット上でPythonコードを実行できるため、専門ソフトを使わなくても分析作業が完結します。
まだ紹介しきれていない機能がたくさんありますが、今回はここまでにしておきます。
ChatGPTとGeminiやClaudeとの機能の違い
2025年5月現在、ChatGPTにはやや引けを取るものの、メジャーな生成AIとしてGemini(Google社)、Claude(Anthropic社)があります。これら3つは、いずれも高性能な対話型AIですが、できること・得意なことにはそれぞれ違いがあります。
簡単な表にまとめてみました。
比較項目 | ChatGPT | Gemini | Claude |
---|---|---|---|
音声入力 | ◯ | ◯ | × |
音声会話 | ○ | × | × |
画像生成 | ◯ | ◯ | × |
画像の読み取り | ◯ | ◯ | ◯ |
動画生成 | ◯ | ◯ | × |
データ分析 | ○ | △ | △ |
カスタムGPTの作成・公開 | ○ | × | × |
メモリー(長期記憶)機能 | ○ | △ | △ |
長文対応 | △ | ◯ | ◯ |
コード生成 | △ | △ | ◯ |
セキュリティと透明性 | △ | △ | ◯ |
便宜上△を付けている箇所がありますが、必ずしも精度が低い、品質が悪いことを意味しません。例えば、コード生成はClaudeの品質が高いだけです。
生成AI選びの参考にしてみてください。

ChatGPTの料金プランを簡単比較

ChatGPTの料金プランについて紹介します。また料金についても、GeminiやClaudeと比較します。
ChatGPTの料金プランは5つ
ChatGPTのプランは合計5つあります。プランと料金、代表的な機能の対応表を掲載しました。
Free | Plus | Pro | Team | Enterprise | |
---|---|---|---|---|---|
1アカウントの料金 | 無料 | 月額20ドル | 月額200ドル | 月額30ドル ※1 | 要問い合わせ 年間契約のみ |
GPT-4o | △ | 5倍まで無料 | 無制限 | ◎ | ◎ |
o3 | ー | ○ | 無制限 | ○ | ○ |
o4-mini | ー | ○ | 無制限 | ○ | ○ |
画像生成 | △ | ○ | ○ | ○ | ○ |
動画生成(Sora) | ー | △ | ○ | △ | ー |
ブラウジング | △ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ディープリサーチ | △(軽量版) | ○ | ○ | ○ | ○ |
データ分析 | △ | ○ | ○ | ○ | ○ |
GPTsの利用 | △ | ○ | ○ | ○ | ○ |
最低利用アカウント数 | 1人 | 1人 | 1人 | 2人 | 要問い合わせ |
初心者の方にはまず無料プランがオススメです。それからPlusプランを使い、足りないようならProプランへのグレードアップを検討してみてください。
企業やチームで利用するなら、はじめからTeamプランやEnterpriseプランが良いでしょう。
その他の機能も含めたプラン比較は、以下の記事で詳しく解説しています。
ChatGPTとGeminiやClaudeとの料金の違い
個人ユーザーが基本的な有料機能を使用する場合、ChatGPTとGemini、Claudeの料金は示し合わせているかのごとくほぼ同じです(笑)
具体的には以下の通り。
生成AI | プラン名 | 月額料金 |
---|---|---|
ChatGPT | Plus | 20ドル(約2,900円) |
Gemini | Gemini Advanced | 2,900円 |
Claude | Pro | 20ドル(約2,900円) |
多くの人はいずれかの生成AIを契約すれば十分でしょう。前章の機能比較を参考にしつつ、自分のニーズにあった生成AIを試してみてください。いずれの生成AIも無料版が提供されています。
迷っている方は、以下の選び方を参考にしてください。
- 多くの機能を使いたい、自分用にカスタマイズしたい
→ ChatGPT - Google製品と連携したい
→ Gemini - 長文資料を安全に要約・分析したい
→ Claude
それでも迷ってしまう、という方はChatGPTなら間違いありません!

初心者でも使えるChatGPTのユースケース5選

「ChatGPTの具体的な使い方が知りたい」という方向けに、シーン別のユースケースを紹介します。今回挙げたプロンプト例はシンプルにしていますが、情報を追加することで、よりあなたのニーズにピッタリの回答が得られるでしょう。
プロンプトとは、生成AIに出す指示や命令、質問のこと
メールやお礼状の文章を作成してもらう
現代人にとって、メールやチャットメッセージを送ることは日常茶飯事です。とりわけビジネスメールにおいては、作法などが気になるところ。
AIにたたき台を出してもらうことですんなり文章を作成できるでしょう。
- 転職活動でお世話になった人に、お礼のメールを書いてください。
- 保育園の先生に、卒園のお礼を伝えるメッセージを考えて。
- 取引先に、納品が遅れたことへのお詫びメールを作成してください。
旅行のプランを計画してもらう
旅行プランを作成するのは楽しいですよね。しかし、情報が溢れている現代では、プランのための情報収集だけで日が暮れてしまいます。そんなときにはAIにプランを立ててもらうのはいかがでしょうか。
自分の好みを追加すれば、最適化されたプランを提示してくれます。
- 2泊3日で京都旅行に行きます。おすすめの観光プランを立ててください。
- 子ども連れで沖縄に旅行します。1日目にぴったりのプランを教えて。
- 東京から日帰りで楽しめる温泉旅行のモデルコースを考えてください。
子どもの宿題や自由研究のヒントを得る
子どもの宿題のサポートをするのも親の役目。一緒に考えることで子どもとの絆も深まります。と、頭ではわかっていても、なかなか難しいのが忙しい現代の親御さん。
そんな時はAIに力を借りましょう。子どもの興味をプロンプトに入れれば、たくさんのアイディアを出してくれますよ。
- 小学4年生の自由研究におすすめのテーマをいくつか教えて。
- 夏休みの自由研究で「電気のしくみ」を調べたい。簡単な実験を紹介して。
- 小学3年生でも理解できる「地震の仕組み」の説明をお願いします。
ブログやSNS、プレゼン資料用のオリジナル画像を作る
仕事で画像を作成する機会がある方も多いでしょう。無料のイラスト画像ではいまいちイメージと合わない。そんなときにはChatGPTで画像も生成できちゃいます。
ただし、画像は特に著作権に引っかかりやすいところなので注意してください。もちろんフェイク画像は論外です。
- 春のカフェ風景をイラストにして。明るくてやさしい雰囲気で。
- 子どもが読書している様子のぬりえ風画像を作って。
- ハロウィン用のポップでかわいい背景画像を作ってください。
トラブル時の対処法を検索する
ChatGPTの検索機能を使えば、ネット上の最新情報を収集でき、トラブル解決に役立ちます。
さらにDeep Researchを使用すれば、不動産賃貸のトラブルや仕事のトラブルにおける解決の糸口もきっと見つかるでしょう。数十時間かかるリサーチ作業がわずか数分に短縮できます。
- iPhoneが突然充電できなくなったときの原因と対処法を、複数の信頼できる情報をもとにまとめてください。
- 不動産管理会社からクリーニング代の請求が来た。私が負担すべきか教えて。
- 新しい副業アプリ「○○」について、安全性や評判をDeep Researchで調べてください(日本語サイトを優先)。
生成AIの活用方法について、詳しく知りたい方は生成AI活用のカテゴリーの記事もご参考ください。

ChatGPTの精度や安全性は?

最後に誰もが気になる、精度や安全性についてです。
ChatGPTの回答精度|どこまで信頼できる?
ChatGPTはとても自然な文章で回答を返すため、つい「正しい情報が返ってくる」と思いがちです。実際、多くの場面で信頼できる情報を出してくれますが、必ずしも“正解”が保証されているわけではありません。
AIは過去の膨大な文章から「次に来そうな単語や文脈」を予測して答えを作っています。そのため、事実と異なることをもっともらしく書いてしまうことがあります。これは専門用語で「ハルシネーション(幻覚)」と呼ばれています。
例えば、実在しない法律名を出したり、存在しないWebページを紹介したりすることも。さらに参照したWebページが誤っている場合には、その回答も誤ってしまいます。
特に医療・健康・法律・金融などの専門性が高いテーマでは、最終的に人間による確認が不可欠です。
生成AIからより良い回答を引き出す手法を「プロンプトエンジニアリング」と呼びます。当メディアでも多数の手法を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
ChatGPTの安全性|個人情報は大丈夫?
ChatGPTはユーザーが入力した内容を学習には使わない設定が可能です。学習に使わせたくない場合には、以下の記事の「データ コントロール」の項目を参考にしてください。
ただし、入力された内容が一時的にOpenAIのサーバーに送信される仕組みで動いているため、念のためにクレジットカード番号や機密情報などの重要な個人情報は入力しないようにしましょう。これはどのAIを使う場合も共通の注意点です。
企業での利用やチーム運用の場合は、「Teamプラン」や「Enterpriseプラン」を選ぶことで、データが一切、学習に使われません。安全性の高い環境でAIを使いたい企業には、このようなプランの導入がおすすめです。
- 回答は正しいとは限らない → 必ず一次情報と照らし合わせる
- 個人情報は入力しない → クレカ情報・住所・アカウント情報などは避ける
- メモリーや履歴設定を確認 → プライバシー設定で変更できる
- 企業利用なら専用プランを検討 → セキュリティレベルが段違い

ChatGPTを基本を理解して、試してみよう
この記事ではChatGPTの基本情報から機能、料金プラン、ユースケース、安全性について解説しました。
今回の内容を理解すれば、2025年5月時点における「ChatGPTの概要を理解した!」と胸を張れるでしょう。各項目の詳細については、別の記事でより詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!