インターネットが進化し続け、どんどん便利になっている昨今。インターネットは新時代に突入しようとしています。その時代の名は、「Web3(ウェブスリー)」。
Web3って何?わかりやすく教えて!
Web3は私たちにどのような影響があるの?
この記事を読むことで、上記のような疑問が解決します。
Web3の概念を知らずに過ごしていると、世の中の進歩から取り残されてしまう可能性があります。
こんにちは、シントビ管理人のアキラです。
「Web3」という言葉には、必ず「中央集権」や「分散型」といった、わかりづらい単語がくっついてきますよね。
今回も文系目線でわかりやすく解説していきます。
この記事を読むことで、「Web3」の概念だけでなく、私たちへの生活への影響まで知ることができます。
ぜひ最後までお読みください。
Web3(ウェブスリー)とは?インターネットの新時代
「Web3(ウェブスリー)」はその名の通り、「Web」に関する概念です。「そもそもWebって何?」という方向けに簡単に解説します。
その前にまず「インターネット」について、説明しましょう。
「インターネット」とは、世界中のコンピューターネットワークが相互に接続されることによって形成される巨大なネットワークのことです。このインターネット上で私たちは、メールの送受信やWebサイトの閲覧、動画の視聴、オンラインゲームのプレイなど、様々なことを行っています。
「Web」とは、このインターネットを利用して提供されるサービスの一つで、WebサイトやWebページなどで情報を提供しています。多くの人は、Google ChromeやSafari、Edge、Firefoxなどの「ブラウザ」を通じて、Webサイトなどを閲覧しているでしょう。
スマートフォンのアプリも、Webの技術を活用しており、私たちはWebを日常的に利用しています。
インターネットやWebに慣れ親しんだ私たちは、もはやそれらがない生活を想像できませんね。
Web3のコンセプト
「Web3(ウェブスリー)」は、「分散化されたインターネット」と表現されます。Webを超えてインターネット全体に影響を及ぼすものですが、これは難しい話なので今回は割愛します。
「分散化されたインターネット」ではなんのことか全くわかりませんよね。そこで「Web3」のコンセプトを、誤解を恐れずに簡単に説明します。
Web3のコンセプトは、「もっと自由に、もっと安全にインターネットを使えるようにする」です。
「?」が浮かんだことでしょう。
このコンセプトを詳しく解説する前に、Webの進化の過程を知ることでより理解することができます。
Web1.0からWeb3へ|インターネット進化の軌跡
初期のWebサービスでは、誰かが作成したWebページの情報を、ユーザーは閲覧する(消費する)ことができるだけでした。つまり私たちユーザーは、情報を作る(生産する)側にはなれず、情報は一方通行でした。企業のホームページやニュースサイトなどがこれにあたります。
このような初期のWebサービスのことを、「Web1.0」と呼びます。
時代が変わり、ブログやSNS、YouTubeが登場したことにより、私たちユーザーは自分たちで情報を発信したり、ユーザー同士で交流ができるようになりました。これは「情報を生産できるようになった」ことを意味します。
このように、ユーザーが情報を生産、発信できるようになった時代のことを、「Web2.0」と呼びます。この時代では、情報は一方通行ではなく、双方向になっています。
現在私たちが多く触れているWebは、「Web2.0」です。
そして私たちは今、Web3に向けた技術の進化を目の当たりにしています。「Web3」では、分散型技術というものを活用して、ユーザーが自分のデータを直接管理し、中央集権的なプラットフォームを介さずに、他の人と取引や交流ができるようになることを目指しています。
ここで、「中央主権」「分散型」というキーワードが出てきましたね。次項で解説します。
この新しいWeb3の世界では、私たちはインターネットをもっと便利に、もっと楽しく使えるようになることでしょう。
なぜ「Web3.0」ではないのか?もともと「Web3.0」という言葉自体は存在し、別の概念でした。しかし、現在はほぼ同じ意味で使われ、また「Web3」の方が広く浸透しています。
Web2.0とWeb3の根本的な違い|中央集権からの脱却
インターネットの軌跡を紹介しましたが、おそらく「結局、Web2.0とWeb3の違いは何?」と感じ、モヤっとしたままでしょう。
お待たせしました。ここからが本記事の本題です。
Web3においては、「ユーザーが自分自身で自分のデータを管理できる」と解説しましたが、多くの人が「自分の情報は自分で管理しているよ」と感じるかもしれません。
しかしながら、それは本来的には誤っています。本当に情報を管理、所有しているのは、サービスを提供している「プラットフォーマー」と呼ばれる企業です。
代表的な「プラットフォーマー」として、「GAFAM(Google・Apple・Facebook(現Meta)・Amazon・Microsoft)」が挙げられますね。
例えば、FacebookやInstagramを使っている人のアカウント情報は、アメリカの「Meta社」が管理しています。GoogleやYouTubeを使っている人のアカウント情報は、アメリカの「Google社」が管理しています。
仮にMeta社があなたのアカウントを凍結したら、今までの投稿は閲覧できなくなり、他のユーザーと交流ができなくなってしまうでしょう。また、Google社があなたのYouTubeのアカウントを凍結したら、自分のコンテンツにアクセスできなくなり、そして収益が発生していても受け取れなくなってしまいます。
このように、Web2.0の世界では、強大な力を持つプラットフォーマーに、ユーザーは逆らえません。まるで神のような存在ですね。
私もこのブログで、Google様の批判なんて書けません!
冗談はさておき、これらがなぜ問題かというと、ユーザーはプラットフォーマーに逆らえず、プラットフォーマーは意図的に制限をかけることが可能です。言い換えると、プラットフォーマーの都合がいいように、情報統制や思想誘導ができてしまう”可能性がある“ことを意味します。
さらにユーザーの行動情報の莫大なデータがありますので、個人に対して、特定の行動を促すように影響を与えることも可能です。
以前アメリカ大統領選において、SNSによる世論誘導があったのではないか?と問題になりましたね。
便利さを感じる方向に使われれば問題ないでしょうが、使い方を誤れば、個人の自由が制限されたり、基本的人権が侵害されたり、マインドコントロールすらできてしまうかもしれません。
これらを防ぐには、自身の情報を適切に自身で管理することが大切です。
これが、Web3が誕生した意義です。
このような特定のプラットフォーマーが管理することを「中央集権型(Centralization)」と表現し、その対義語として自分たちで管理することを「非中央集権・分散型(Decentralization)」と表現します。
※この章では一つの例として出しただけであり、上述の企業が個人の自由を制限していると主張しているわけではありません。またプラットフォーマーはGAFAMに限ったものでもありません。
- Web2.0は「中央集権型(Centralization)」
- Web3は「非中央集権型・分散型(Decentralization)」
ブロックチェーン|Web3の技術的土台
思想は理解できたかと思いますが、それらを実現するには、技術が必要になります。Web3を支える技術、それが「ブロックチェーン」です。
ブロックチェーンとは、データを安全に保管するための技術のことです。この技術は、情報を「ブロック」という単位に分けて連鎖させることで、一つの長い「チェーン」を作ります。
それぞれのブロックには、取引記録のようなデータと一緒に、前のブロックの特徴を示すコードが含まれています。これにより、ブロック同士が強固につながり、情報の改ざんが非常に困難になります。
ブロックチェーンの特徴は、「分散型」という点です。つまり、この技術を使ったデータベースは、一箇所に集中しているのではなく、インターネットを通じて世界中の多数のコンピュータに分散して保存されます。このため、どこか一箇所に問題が起こっても、他の場所にデータが残っているので、情報が失われる心配が少なく、セキュリティが非常に高いとされています。
ブロックチェーン技術は、はじめに暗号資産の「ビットコイン」で使用されましたが、その後、金融取引だけでなく、契約の記録、商品の流通履歴、デジタル投票など、さまざまな分野での応用が期待されています。最近では「NFT」にも使用され、話題になりましたね。
この技術によって、中央の管理者や仲介者が不要になり、より透明で信頼性の高い取引が可能になります。
ビットコインを扱う取引所などはありますが、ビットコインを管理する企業や国は存在しません。
Web3が私たちの生活に与える影響
最後にWeb3になることによって、私たちの生活にどのような影響があるかを紹介します。
金融の民主化
「民主化」という大それた言葉を使用しましたが、要は金融取引を自分たちで行えるようにすることです。
Web3は、ブロックチェーン技術を活用して、現在の金融システムに代わる「分散型金融(DeFi)」を実現します。これにより、銀行や金融機関を介さずに直接、貸し借りや投資ができるようになります。
例えば、自宅から簡単に海外の不動産に投資したり、個人間で安全にお金を貸しつけて利息を得たりすることができるようになるでしょう。
これは、金融サービスの利用がより簡単に、また低コストで利用できるようになることを意味しています。
「DeFi(ディーファイ、Decentralized Finance、分散型金融)」は、ユーザー同士で直接金融取引ができる仕組みのこと
データの所有権とプライバシーの強化
Web3では、ユーザーが自身のデータを管理し、所有します。
これにより、現在のように巨大IT企業がユーザーデータを集めて利用するのではなく、個人が自分の情報をコントロールし、どのように共有するかを決めることが可能です。
例えば、SNSやオンラインサービスを利用する際に、自分のデータがどのように使われるかをより細かく設定し、プライバシーを守ることができます。
新たなインターネットの利用形態とサービスの出現
Web3を通じて、インターネット上での「所有」が可能になります。
これは、デジタル資産(例えば、NFTやデジタルアート)を購入し、その所有権を確実に証明できることを意味します。
また、メタバースなどの仮想空間での活動が一般化し、仮想不動産の購入や仮想世界でのビジネス展開が現実のものとなるでしょう。
このように、Web3は新しいタイプの経済活動やクリエイティブな表現、社会参加の形を生み出す可能性があります。
今まで所有権を証明できなかったデジタルデータにも、所有権を持たせることが可能になりました!
これから来るWeb3の新時代を先取りしよう!
今回の記事ではWeb3について、解説しました。
私たちは日常的に「Web」に接していますが、多くの人にとってわかりづらい技術でしょう。私も理解するのにとても時間がかかりました。
しかし、現代を生きる私たちは、「Web」の理解を避けては通れません。
そして「Web3」の新時代は、今まさに私たち目も前まで来ています。この技術革新によって私たちの生活は、より便利に、より安心なものになるでしょう。
この記事が、あなたの踏み出す一歩の助けになれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!