いまの仕事、AIに奪われないだろうか?
こんな不安を感じたことはありませんか?
ChatGPTをはじめとする生成AIや自動化ツールの進化によって、事務・営業・販売など、これまで“安定職”とされてきた仕事も変化の波にさらされています。一方で、AIを使いこなす側の人材、つまりITスキルを持つ人の需要は、年々高まっています。
実は今、未経験からでもIT業界を目指す人が急増しています。なぜなら、企業がAI・DX推進を進める中で、「経験よりも意欲」を重視したポテンシャル採用が増えているからです。
こんにちは、シントビ管理人のなかむーです。
私も数年前に電機メーカーから、IT企業に転職した一人。未経験からでもIT系への転職は全然可能です!
この記事を読むことで以下のことがわかります。
- 未経験からIT業界に転職するのに必要なスキルと学習方法
- 半年で転職を成功させる学習ロードマップ
「AIに使われる側」から「AIを使う側」へ。今こそ、ITスキルを武器に“消えないキャリア”を築くチャンスです。まずは、AIで仕事がなくなる時代にどう備えるべきかを見ていきましょう。
未経験でもAI時代に強い“消えないIT職”とは?

AIや自動化の波が押し寄せる中でも、「人 × テクノロジー」をつなぐ仕事は確実に需要が伸びています。ここでは、未経験からでも目指せる“AI時代に強いIT職”を簡潔に紹介します。
- ITサポート / ヘルプデスク
社内外のユーザーから寄せられるPC・ツールなどのトラブルや操作質問に対応し、IT環境をスムーズに保つ仕事です。初心者から最も狙いやすいIT職の一つです。 - インサイドセールス(IT系)
オンライン商談やCRM(顧客関係管理システム)を使って見込み顧客へアプローチし、営業機会の創出を行う“内勤型の営業職”です。
営業経験者が最速でキャリアチェンジしやすい職種です。 - カスタマーサクセス(CS)
ITサービスを導入した顧客に伴走し、使いこなせるよう支援しながら継続利用や課題解決を促すサポート職です。
ITサポート+営業要素の中間職で人気があります。 - QA(テスター)
アプリやWebサービスを実際に操作し、不具合の検証・報告を行って品質を守る仕事です。
未経験採用が多い“裏方の品質保証職”です。 - Webエンジニア(ポテンシャル採用枠)
HTML/CSS・JavaScriptなどの基礎から学び、小規模な開発や改修を担当しながらエンジニアとして育成される職種です。
これらの職種について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
これらは代表的な”消えないIT職”で、他にも様々な職種があります。
ちなみに私はインサイドセールスに転職。その後、営業とカスタマーサクセスの中間のような仕事をしています。
IT職への転職に必要なスキルと学び方

IT職への転職に際して、必ずしも高いITリテラシーやプログラミングスキルは必要ありません。実際の求人を見ても、未経験者歓迎・研修ありの案件が多く、「基礎的なITリテラシー」や「パソコンの基本操作ができること」がまず第一条件です。
ここでは、採用担当者がチェックしている最低限のスキルセットを4つに整理しました。
基礎的なITリテラシー
IT職への転職に際して、ITに関する基礎的な知識は必須です。またオンラインツールやクラウドサービスを日常的に使います。ファイル共有ソフト、チャットでの報連相、Google WorkspaceやSlackなどの操作がスムーズにできることが基本です。
使用するツールは企業によって多様ですので、基本的に特定ツールの操作方法を学ぶ必要はありません。最低限、「Office製品またはGoogle Workspace製品を使える」、「ブラウザで調べながら作業できる」といった日常的なPCスキルがあれば十分です。
具体的な以下のような内容です。
- OS(Windows/Mac)の基本操作
- ブラウザ操作・クラウドサービスの仕組み
- ファイル管理・ショートカットの理解
- Google Workspace / Officeの基礎
- IT用語(API、データベース、SaaS、セキュリティなど)の基礎理解
未経験からの転職においては、ITの仕組みや用語の詳細を理解する必要はほぼありません。あくまで、基礎的な理解で十分でしょう。
基礎的なITリテラシーの学び方
基礎的なIT知識を学ぶには「ITパスポート」がおすすめです。ITパスポートはITに関する基礎知識を問う国家試験で、基本的なITリテラシーが身につきます。(資格の取得までは不要)
学習には、「キタミ式イラストIT塾 ITパスポート」がおすすめです。
他にもYouTubeなどの動画、Udemyなどのオンライン講座を活用してもよいでしょう。
社内ツールは大企業や伝統的な企業はOffice製品、中小企業や若い企業はGoogle製品というのが勝手なイメージです。
個人で練習するにはGoogle製品の方が、始めやすいと思います。
Office / Google Workspace操作
基本的に、Microsoft Officeの製品かGoogle Workspaceのいずれかを用いて業務をすることになります。いままでこれらの製品をあまり使って来なかった人は、学習をしておく必要があります。
それぞれで最低限使い方を知っておくべきソフトは以下の通りです。
- Microsoft Office
- Word
- Excel
- Powerpoint
- Google Workspace
- ドキュメント
- スプレッドシート
- スライド
基本的な使い方は共通しているので、OfficeかGoogle Workspaceのどちらかを使用できれば問題ありません。
Office / Google Workspace操作の学び方
Office製品に関する書籍やブログ記事は多数出ていますので、本屋などで確認してみるとよいでしょう。
中小企業ではGoogle Wordspaceの利用率が高いので、以下の「Google Workspace 完全マニュアル」がおすすめです。
そのほか、YouTubeなどの動画、Udemyなどのオンライン講座を活用してもよいでしょう。
Googleのアカウントがあれば、Google Workspaceは無料で利用できるため、学習にはGoogle Workspaceがおすすめです。
ただし、ドキュメントとWord、スプレッドシートとExcelは似ているものの、スライドとPower pointは大きく異なります。個人的にスライドは使いづらいです。
基礎的なWeb技術の理解
WebサイトやWebアプリを作るわけではなくても、「Web技術」を理解していると強みになります。
このWebで使われる基礎的な技術は、「HTML」「CSS」「JavaScript」です。HTMLがWebサイトの骨組みを作り、CSSが外観を装飾し、JavaScriptが動きを司るイメージです。
基礎的なWeb技術の学び方
基礎的なWeb技術を学ぶなら、「Progate」がおすすめです。Progateは無料でWeb技術やプログラミングの”基礎の基礎“を学べるオンラインツールです。

Web技術やプログラミングに興味を持った方は有料プランで追加の学習をしてみてもよいでしょう。エンジニアにならなくとも、決して無駄にはなりません。
WebサイトやWebアプリは、ブラウザ(EdgeやGoogle Chrome、Safariなど)で表示するページやアプリケーションです。IT職ではWebに関わることも多いため、勉強しておくと強みになります。
AIツールへの理解
これからのAI時代では、「AIを普段から使っている」というだけでも大きな評価ポイントになります。ChatGPTやGemini、Notion AIなどを実際に使い、自分の作業を効率化してみる経験が、面接時のアピールになるでしょう。
ツールの仕組みを深く理解していなくても、“使いこなす姿勢”が重要です。
AIツールの学び方
「文章を要約して」「メールを作成して」など、ChatGPTやGeminiを日常業務に活用してみます。慣れてきたら、生成AIをカスタマイズするGPTsやGem機能などで、自身の業務特化のAIを作ってみましょう。
より深く調査するDeepReserch機能を活用してみたり、Googleスプレッドシートと接続してみたりすると、ツールの理解が深まります。生成AIを使って資料作成や画像生成を試し、「使った事例」をポートフォリオにしてみましょう。AIの良さだけでなく、注意点も体験で理解することが重要です。
本で学びたい場合には、以下の書籍がおすすめです。
生成AIツールの使い方は当メディアでも多数紹介しています。ぜひ参考にしてください。
ここに上げた必要スキルは基礎的なものになります。自身が応募したい職種や企業によって、より高いレベルを求められることもあるでしょう。
「もっと早く勉強しておけばよかった」「これも必要だったのか」とならないためには、早い段階で、転職エージェントに”学習+転職”の両面で相談するのが効率的です。
未経験から半年でIT転職を実現するロードマップ

「未経験からIT業界へ」は、正しい手順を踏めば半年で十分に現実的です。ポイントは、知識を詰め込むよりも“手を動かして覚える”こと。
なお、転職する職種、IT転職リテラシー、学習に当てられる時間によって前後します。一部の職種を例に、ざっくり転職期間の目安は以下の通りです。
- ITサポート / ヘルプデスク:3〜5ヶ月
- インサイドセールス(IT系):3〜5ヶ月
- カスタマーサクセス(CS):4〜6ヶ月
- QA(テスター):3〜5ヶ月
- Webエンジニア(ポテンシャル採用枠):6ヶ月〜
以上を踏まえた上で、半年で転職するロードマップを紹介します。
1ヶ月|自分の強みと適性を知る & キャリア方針を明確化する
最初に行うべきは、「自分に合った職種」を見極めることです。たとえば、事務職経験者ならITサポート、営業経験者ならインサイドセールス、販売経験者ならカスタマーサクセスなど。
過去の業務で培ったスキルが、そのままIT職に転用できるケースは多くあります。自分の強みを客観的に把握するには、スキル診断やキャリアカウンセリングを提供する転職エージェントを活用するのが効果的です。
選ぶ職種で学ぶ内容も変わってきます。キャリアアドバイザーに相談するなどして、キャリア方針を明確にしておきましょう。
2ヶ月|基礎的なITリテラシーを身につける
自分の強みや適正を知ることと塀呼ここから本格的な学習のスタートです。IT職に必須の基礎リテラシーを身につけましょう。
- ITパスポートで基礎的なITリテラシーを学習
- 基礎的なPCスキル、Office製品やGoogle Workspaceの操作
- ProgateでHTML / CSS / JavaScriptなどの学習
など
学習方法や「IT職への転職に必要なスキルと学び方」の章で紹介した通りです。
当たり前ですが、PCを持っていない方はPCを購入して練習しましょう。初心者におすすめなのはMacBookAirです。Windowsは独自のエラーが多く、サポートしてくれる人が周りにいない初心者には難しいです。
すでに業務で基礎的なITリテラシーが身についている方は、飛ばしても構わないでしょう。
3〜4ヶ月|ポートフォリオ作成
学んだ知識をもとに、「自分で作った実績」を形にする段階です。Webエンジニア志望ならWebサイト、データ職志望なら分析レポートなど、職種に合わせたポートフォリオを1つ作りましょう。
この時期に意識すべきポイントは以下の3つです。
- 完成度よりも「やりきる」ことを優先する
- GitHubやNotionなどで公開し、採用担当に見せられる形にする
- ChatGPTなどAIツールも積極的に活用して学習効率を上げる
「作品を作る→振り返る→改善する」という流れを繰り返すと、理解が一気に深まります。
「ポートフォリオ」と聞くと身構えてしまいますが、まずは簡単なもので大丈夫です。転職活動をする中でブラッシュアップしていきましょう。
5〜6ヶ月|転職エージェント+選考対策
最後の2ヶ月は、「転職活動」と「実践力のブラッシュアップ」を同時に進めましょう。独学だけでは見つけられない“未経験者向け求人”に出会うためにも、IT未経験者専門のエージェントを活用するのが近道です。
例えば「@PRO人」では、未経験から挑戦できるIT求人を多数扱っており、以下のようなサポートもあります。
- スキルチェック
- ポートフォリオ添削
- 面接対策
転職活動を進めながら、気になる職種に関連するスキルを補強すると、選考通過率が上がります。半年間の学習を通して得た努力は、確実にキャリアの糧になるでしょう。
内定後〜|スキルアップを継続する
転職はゴールではなくスタートです。内定後・入社後もITスキルを磨き続けることで、市場価値をさらに高められます。
学び続ける姿勢を持つ人材ほど、キャリアの選択肢が広がります。「学びながら働く」姿勢こそ、AI時代の安定をつくる最大の武器と言えるでしょう。
未経験から転職する場合には、それなりの準備が必要です。そのため、スキル診断、キャリアカウンセリング、書類添削などのない転職エージェントは、ここでは避けた方がいいでしょう。
未経験からのIT業界転職には転職エージェントの活用がおすすめ
IT業界に興味はあるけれど、何から始めたらいいかわからない
ブラック企業は避けたい…いい企業に出会いたい!
そんな方には「未経験特化のIT転職エージェント」の活用がおすすめです。
具体的には、
- 未経験OKのIT職求人を多数保有(ITサポート / エンジニア / IT営業など)
- スキルチェックや学習アドバイス
- 書類添削・面接練習
- キャリア定着サポート
- 学習支援
など
このようなサービスがなんと無料で受けられます。
※サービスの詳細は転職エージェントによって異なります。
なぜ転職エージェントを利用するのがいいのか、具体的にどの転職エージェントを活用するのがいいのか、については以下の記事を参考にしてください。
未経験でもAI時代に強いITキャリアへ踏み出そう
AIの進化によって、私たちの働き方はこれから数年でさらに劇的に変わることが予想されています。しかし、「仕事がなくなる時代」と言われる一方で、AIを活かす側に回る人材の価値はどんどん高まっています。
未経験からIT業界に飛び込むことは、決して無謀な挑戦ではありません。むしろ今こそが、最もチャンスのあるタイミングです。
なぜなら――
- 企業はAI・DX推進に向けて未経験IT人材を積極採用している
- 学習ツールや支援サービスが充実しており、独学でも始めやすい
- ITスキルは一度身につければ、どんな時代でも応用できる
だからこそ、「いつかやってみたい」と思っている今が、その“はじめ時”です。
「AIに奪われる仕事」から、「AIを使いこなす仕事」へ。未来に強いキャリアを、今この瞬間からつくっていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
少しでも役に立てたら嬉しいです。




